カテゴリー「社会基盤」の13件の記事

2012/05/13

自転車のナビと充電

連休に自転車で北海道まで行ったという友人が、道を何度か間違えたから次は GPS を持って行こうと言っていた。
彼は iPhone を持っているので、それを自転車に固定できれば解決するのではないかと問うたら、電源問題でできないのだと言う。
言われてみると、昼間中使うためには補充電が必要だろうし、そもそも交流電源のある宿に泊ることは少いのだそうだ。
GPS は、単三電池駆動なので電池を使い捨てればよく、iPhone は限られた目的にのみ使って、三日くらいもたせるという話だった。

現代はどのような旅でも電源が必要な機器が多いけれど、大きな電力が必要なものは少なかろう。自転車でも、例えば USB の仕様の充電能力を持っていると便利なのかも知れない。
自動車は、二十年前には「シガーライター」という標準給電端子を持っていたが、今はどんな形の電力を供給できるのだろう。電気自動車の受電側は、例によってガラパゴス化したようだが。http://clicccar.com/2012/05/05/146674

2011/05/17

方向別二階層ホームの上下の選択

京王線の調布駅を、地下二層構造にする工事が進んでいる。
昨年、トンネル見学会にも参加した。

しかし、調布駅の構造図をよく見ると、下り線ホームが上、上り線が下になっている (http://www.keio.co.jp/train/chofu/progress3/construction.html)。
これは、多くの人に不便だろうと思う。正確には、上下線を乗り換える人の多くには不便。
上り線同士、下り線同士の乗換は、どちらのホームが上でも関係はない。調布で乗降する人は、行きと帰りで違うホームを利用する場合がほとんどだろうから、どちらが上でも大差ない。
しかし、調布で上り線から下り線に行く人達がいるのである。八王子、府中方面と、多摩センター、橋本方面の間を利用する場合。
この人達にとっては、調布で乗り換える時には、行きも帰りも下の上りホームに到着し、上の下りホームに昇って出発することになる。地下鉄の赤坂見附で新宿方面と渋谷方面を乗り継ぐ場合と同じである。
地下鉄の場合は、四ツ谷―赤坂見附が急坂なので、そこを登る新宿方面行きの電車を楽にするために、あの構造になったのだろうと思う。
しかし、京王線の場合は、まだこうせざるを得なかった理由をみつけられていない。何か、どうしても避けられない事情で、多くの乗換客が階段 (エスカレーター) を昇ることになる構造になってしまったのだろうか?

2011/05/02

「夏時間」

震災後の電力不足で、夏時間を主張する人々がある。従来型の夏時間、国内の時刻をすべて前に一時間ずらせるもの、これは夏の一日の内の需要変動を考えればおよそナンセンスな主張なのだが、「夏時間」を二つに分けて考えよう。

a. 人間の活動時間をずらすこと
b. 国内の時刻をずらすこと

まず a. これは必要なことだ。ただし、どうずらすかは電力需要を知って決めなければならない。 
次に b. これは全くナンセンスである。現代に a. を実現するのに b. まで採用する必要はない。

それでは a. 人間の活動時間をずらすことについて

(1) 電力需要の日変動

まず、需要変動曲線。やや古いものしか手に入らなかったが、およそ 10-19 時を高需要時間帯、23-8 時を低需要時間帯と考えればよさそうだ。

10-19 時の需要は、冷房需要と経済活動による需要が重なっているだろう。冷房需要を家庭だけに止め、経済需要を夜にシフトすればよさそうだ。

いわゆる夏時間、前世紀型の時計を前に一時間シフトする夏時間は、電力ピークの操作にはほとんど無影響であることがわかる。効果もないが害もない。
昼休みの落ち込みがあるから、昼休みを分散させることには多少の効果があるが、ピーク時間帯の方が昼休み時間帯より長いので、削減効果は 5% 程度に留まるだろう。

(2) 経済活動時間帯のシフト

(1) では、高需要時間帯も低需要時間帯も九時間だった。それならば、経済活動を後ろに 13 時間シフトすれば、ピークは下げられると考えられる。産業用の電力需要には、日変動するもの (オフィスの冷房需要など) としないもの (連続操業する工場の需要など) がある。後者は制度によって変えられないだろうが、前者は制御できるだろう。
さて、シフト量である。後ろに 13 時間、前に 11 時間と考えてもよいが、午前九時に始業する会社であれば、午後十時に始業するようにずらす、ということである。これを実現するためには、当然インフラである交通機関もそれに合わせて運行時間をシフトする必要がある。交通機関には観光需要もあり、それはこのシフトとは相容れないところが多いが、今回はその議論は割愛することにする。
現在、都市の鉄道がおよそ 0-5 時の五時間運行を停止しているとみなせば、シフト後の鉄道は 13-18 時に休止することになる。学校や商業活動もこれに合せれば、電力負荷上はピークに影響を与えなくなるだろう。

次に b. 国内の時刻をずらすこと

(3) 実現方法

a. では、「夏時間」を今の日本で実施するなら、前に一時間ずらす欧米型の夏時間ではなく、およそ半日ずらして昼夜逆転させることが有効であることを述べた。
では、どうやってそれを実現する、すなわち冬時間から夏時間に変更するか。欧米式に考えれば、時刻すなわち国内の時計を一斉にずらすことになる。これは、実現コストが高く、現実的ではない。典型的には銀行のシステム、時刻が逆転することを想定していない例があると聞いた。銀行に限らず、今まで時刻を絶対と考えてきたシステムで、時刻が季節によって変わった時に問題が起きないかをチェックするのには、多大なコストがかかるし、改修コストも発生するだろう。
この従来型の夏時間のメリットは、さまざまなスケジュールに手を加えず、移動した時刻に応じて生活すれば、夏時間実施中には問題が生じないところにある。しかし、スケジュールを (2) の経済活動時間帯のシフトに合せて変更することは、現代では難しくない。計算機上にあるデータは容易に書き換えられるし、印刷したものであっても、時刻の欄だけ書き換えれば充分である。
また、時間帯のシフトが有効としても、全組織にシフトを強制すべきではないだろうし、夜間であっても、経済活動時間が分散していることは集中よりメリットがあると考える。
さらに、人間の感ずる時差の問題もある。一時間のシフトである欧米でも影響はあるだろうが、13 時間のシフトを一気に行えば時差呆けの影響は多大である。であれば、シフトは少しずつ行えばよいのではないか。例えば二日に一時間ずつ遅らせれば 26 日でシフトが完了するが、それを時刻の変更で行うのは無茶である。時刻には手を加えず、交通機関の運行時刻、事業所の始終業時刻を順次遅らせて行くのであれば、実行はできると考える。

これは余談だが、夏時間から冬時間に移行する時にも、時間帯を遅らせる方が人間にとっては順応しやすいだろう。この問題は日付が一日減ることである。それを許容できないと考えるならば、冬から夏に移行する時に、時間帯を進めなければならないだろう。どれだけの期間をかけて移行するのがよいかは、実験によって決める必要があるだろう。

(4) 標準時刻

(3) の方法で時間帯をシフトするならば、標準時刻は何を採用してもよいことになる。もちろん、現在の東経 135°時刻を採用するのが一番簡単である。
しかし、時間帯をシフトした時に以前の時刻と誤認して混乱することも考えられるので、むしろ自然時刻と無関係な標準時を採用するのも一案である。例えば協定世界時 (UTC) を採用しても、変更は一度だけ、コストはかかるが大きくはない。

これも余談だが、中国が一時間帯だけで全国を運用していることを知った時、広大な国なのに無茶をする、チベットなどに無理を強いているように感じた。しかし、そのような標準時を採用されても、現地では自分たちのやりやすい時間帯で生活するのである。標準時は標準であれば充分で、何も正午に昼飯を食べなければならない訳ではないのだ。
電力ピークを下げるためにやろうとしている時間帯シフトは、決して「やりやすい」時間帯ではないが、経済活動の時間帯シフトさえ実現できれば、私生活は自由であってよいのだ。

定量的に評価できてはいないが、(2) で経済活動を夏の暑い時間帯からシフトできるのであれば、暑い昼間に家庭の冷房まで禁止する必要はないのではないかと想像している。

2010/12/16

消防隊進入口

今度のマンションには、窓に消防隊進入口の赤三角▼がある。今までに五六軒の団地暮しをしたが、こんなものが住宅に付いているのは初めて見た。角部屋にしても、以前に二回は経験している。どうやら、一階に一箇所だけ設けなければならないものらしい。

赤三角の位置が、外を見るのに目障りではあるが、非常時に入れる場所がすぐわかるのであれば、仕方ないコストだと思う。
窓を破って入れるよう内側に障碍物を置くつもりはないし、趣旨に反対する訳ではないが、この設置基準でいいのだろうか? 進入口なら、各戸にあるべきではないだろうか。そして、一戸の中では、どの窓を進入口とするかは自由に選べてよいのではないか? 
中に入ったところで、隣戸に通ずる通路はないのだから。

何か、練れていない規程に感ずる。事務所ビルと集合住宅に同じ基準を適用するのには無理がある。

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2010/02/21

京王線地下化工事見学会  

京王線の調布付近は、再来年度完成予定で地下化工事をしている。そのトンネルが貫通して、土曜に見学会があった。 写真集  (最初の 14 枚は別の場所)

「事前申込み不要。当日直接会場へ」ということだったので、開始十五分前ほどに行ってみたら、既にたくさんの人。列に並んでいたら、もう人を中に入れている様子で進み始めていた。
一時間ほど待っている内に、人は溢れ、駅前広場を埋め尽くしていた。
五分刻みの整理券を発行していたが、もらったのは 11:45 のもの、でも十一時頃に入ることができた。他の構造物を避ける訳ではないので、トンネルは浅い。それでも、工事用の狭い階段を降りると、何階も降りた気になる。

Entrance

写真は、降りた地点で、トンネルの続く方向を撮ったもの。この先に、線路が地下に潜ってすぐの国領駅ができることになる。
そこから後ろを向くと、上下二本のシールドトンネルが並んでいる。見学できるのは下りのトンネル。断面円形のトンネルで、底には工事用トロッコのレールが敷いてあり、人の通路は側面に足場が作ってある。

Fuhatsu

一昨年不発弾が発見撤去された地点にあったもの。市の公報。工事がなくてみつからずにいる不発弾が、まだまだたくさんあるのだろう。

国領は、京王線でも有数のカーブのようだが、トンネルを歩くくらいでは、急なカーブにも思えない。

Fuda

途中にある布田駅の入口。ピンクに壁が染まっているのは、消火器が置いてある地点の照明が赤くなっているため。
駅間のトンネルはコンクリートで綺麗に埋めてあるが、駅の部分はトンネルを支えている金属製の「セグメント」が剥き出しになっている。ここの右側には駅のホームができるので、その部分ができたらシールドの一部を解体するのだろう。

布田駅の先は、それまで左右に並んでいた上下線が二層に分かれる。上り線 (見えない) が下で、今歩いている下り線は上。上り線なら坂を歩けたのだが、見学中のトラブルを恐れたのか平坦な下り線しか歩けなかった。でも、そこから調布地下駅に抜けるところでは、二本のトンネルが縦に口を開けているのを見ることができた。すぐ上には現在電車が走っている線路があるので、列車が来ると轟音。
調布の今の駅に立つと、地下で工事が進んでいるのを隙間から見ることができるのだが、残念ながらそことの間にはまだ壁があって、大空間を見ることはできなかった。

そこから出たら、調布駅はまだまだ先の線路際。考えてみれば、トンネルを出てから線路がそれぞれ分岐して、二階建てのホームの両側に、橋本行きと八王子行きが並ぶのだった。その分岐にこれだけの長さが必要なのだろう。
地下にいたのは 30 分強、歩いた距離は 861m ということになっている。

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2009/10/30

車椅子通勤

毎朝同じ電車を使う車椅子の人がいる。車椅子の人だからと言って特別ではなく、駅に遅れて来ればいつもの電車に間に合わないこともあるのだが、斜行昇降機 (エレベーターはない駅なのだ) から電車まで、駅員が早業で誘導して間に合うと、こちらも嬉しくなる。

車椅子と言うと...

二十年ほど前、大人になって初めて米国へ行った時、飛行機の乗客にほとんどいつも車椅子の人がいるのに驚いた。当時の日本では車椅子を見る機会がほとんどなく、頻繁に戦争をしている国だからかと頓珍漢なことを考えたのを思い出す。それだけ移動障碍に対する社会基盤整備が進んでいたということだが、今、東京で車椅子を当たり前に見るようになって、嬉しい。しかし、自動車社会の整備は比較的軽い投資で済むのだな、とも思った。
米国の大部分では、空港の駐車場から搭乗橋までの経路だけ整備すれば、車椅子が移動できてしまうのだろう。翻って東京では、鉄道のすべての駅を整備しないと、車椅子が自由に動ける環境はできない。斜行昇降機とか常時は施錠されている斜路は、整備が中途だと言わなければならないけれど、今世紀になって整備が大幅に進展したのは、乳母車時代に実感した。

とは言え、せっかくエレベーターが整備されたのに、自由に歩ける人で満員になって階段を昇れない人が待っている状況には、目を覆うけれど。こういう民度の部分で米国に追い付ける日は、永遠に来ないのだろうか。

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2009/06/30

旧東海道

かつて住んでいた家は、国道 15 号第一京浜と、国道 1 号第二京浜の間にあった。その前を走るのが、この旧東海道である。定期バスもなく信号も少ないさびれた道で、京浜急行の踏切を頻繁に電車が行き交うのと対照的である。

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だが先日、JR のガードに「旧国道跨道橋」とあるのを発見し、感慨深かった。
かつてはここを飛脚が行き交い、大名行列も通ったのであろう。近くには一里塚が残っている。

ちなみに、このあたりでは二本の国道のことを「一国」「二国」と呼び分けている。1 号線は、第二京浜なので「二国」である。

2009/05/10

田園都市線と目黒線

東急は、目蒲線を解体して東横線から目黒への経路を整備したり、田園都市線の起点を大井町から渋谷に移した後に再度大井町線を整備したり、主要路線にバイパスを設ける大規模な工事をしたと思っていたが、 ある掲示板で目黒線と大井町線に急行を走らせるのは、大岡山経由で田園都市線の溝の口から目黒へのバイパスを設けるためという意見を読んで膝を打った。 そのために、大岡山はあの構造にしたのか。

もちろん、目黒線と大井町線それぞれでバイパスとしての機能を高めるための急行ではあるのだろうが、大岡山で乗り換えて田園都市線から目黒線という経路は、思いつかなかった。京浜東北線方面へは大井町経由も現実的なのだろうけれど、地下鉄二本 (それもメトロと都営と両方) に直通している目黒線の利便性は高いから、乗車経路を変えようと思う旅客もあるだろうと思う。

東急にしろ小田急にしろ、輸送力増強のために積極投資する私鉄が羨ましい。

2009/05/09

私鉄の定期運賃

通勤路線の定期の割引率が低くて、Suica / PASMO の時代になってから定期を買ったことがなかったのだが、散々計算した挙句に初 FeliCa 定期。

しかし、計算した時に回数券料金を入れ忘れた。休暇を取らず、途中下車を活用しなければ、とても定期は割が合わない。

東急で一ヶ月が普通の何倍かを見ると、

距離 [km] 定期運賃    / 普通運賃 倍率
1-3 4200 / 120 35
4-7 5710 / 150 38.1
8-11 7210 / 190 37.9
12-15 7940 / 210 37.8

と短距離が妙に安いが、4km 以上で計算すると、回数券なら 42 回乗らないと定期の元が取れない計算。月に出勤日が 21 日あるのは、年に一回くらい.......

毎度切符を買わなければならなかった時代には存在理由もあったのだろうが、いまや通勤定期は鉄道会社にとって、葬り去りたいものなのだろうか? JR に限っては、割引率がもう少しよいようだが。

2009/05/07

発車案内音

敢えて音楽とは言わない。

駅の発車案内音に、曲の一部を使うところが増えた。最近では京急
今から思えば温かみのあったベルから無機質な電子音になっていたところに、独自の楽器音を使った発車音を導入したのは、JR だったかまだ国鉄だったかという頃の新宿駅だったように思う。

新宿のその案内音は、番線によって異なっていて案内の意図がわかったし、既知の曲でないところがよかった。しかし、広く知られている曲を使うところが増えて、不愉快にさせられる。
高田馬場がアトムのテーマというのは理由はわかるが、毎度同じものを聞かされたらたまったものではない。せめて一ヶ月限定くらいにして欲しい。
もっと古くからの、大井町がビバルディの四季だとか、恵比寿が第三の男だとか (ウィーンのつもりか?)、意味不明の選択も多い。大井町で、上下線が春秋と変えてあるのだけはどちらが発車するかがわかってよいかと思ったが、両方同時に鳴らされた時には叫びたくなった。

無機質な電子音もうるさいと思っていたが、時代とともに、さらに不愉快な世界になってきた。

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