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2016/09/08

台風は低気圧になれない

台風と熱帯低気圧と温帯低気圧

台風と熱帯低気圧と温帯低気圧は何が違うのですか?
台風と熱帯低気圧(天気図上では T TD と表現)は同じ仲間で規模が違うだけですが、温帯低気圧はこれらとは構造が違います。
温帯低気圧が発達して風速が 17.2m/s を超えても台風とは呼びません。

台風の定義を変える必要はないと思うが、同程度の風速の温帯低気圧にも注意喚起のための呼名が要るのではないだろうか。
台風が風速によって定義される熱帯低気圧の部分集合というのはよいとして、もし雨量がある程度予測できるのならば、それも含んだ広い範囲の用語が欲しい。

爆弾低気圧の定義を見たら、

気圧配置 気圧・高気圧・低気圧に関する用語
中心気圧が24時間で24hPa×sin(φ)/sin(60°)以上低下する温帯低気圧(φは緯度)。例えば北緯40°なら17.8hPa/24hが基準となる」

細かい分類の必要性はあるだろうが、広く周知するのには、「風速が一定値以上または予想雨量が一定値以上の低気圧」のような上位概念の方が使いやすくない?
気象庁が、△×を付けて周知に使う用語を制限しているのはよい。

「台風が低気圧に変わる」

それはそれとして、「台風が発生した」や「台風が低気圧に変わる」という報道があって、頭を抱える。
観測が連続でなければ台風が突然発生することはあり得るかも知れないが、ほとんどは「熱帯低気圧が発達して台風になった」だろう。

台風13号発生 8日(木)に東日本へ接近か
沖縄の宮古島の北北西およそ90キロで台風13号が発生した。

そして、低気圧である台風は「低気圧になる」ことはできない。「台風が温帯低気圧になった」の意味を理解せずに、一番重要な言葉を略してしまったように感ずる。

大雨の北海道北部 あす夜以降再び激しい雨のおそれ
台風から変わる低気圧の影響で、8日の夜以降、再び激しい雨が降るおそれがあり

【台風12号】山口県沖を北上 中心気圧1002hPa 夜には熱帯低気圧に変わる見込み

台風が弱まって台風の要件を失うのはわかるが、元々熱帯低気圧であるものが「熱帯低気圧に変わる」ことはできない。

上陸

台風の「上陸」に意味はあるんだろうか? 
台風を点として把握するのが精一杯だった時代には、「上陸」の地点と時期を予測することに意味があっただろう。
しかし、台風の風速、雨域、雲の拡がりが一般人にも容易に見られる時代に、「上陸」を宣言する意味があるのだろうか?

<台風10号>東北に初の直接上陸の恐れ
台風が太平洋側から東北に直接上陸すれば、1951年の統計開始以来、初めてとなる。

単に中心の位置が海上から陸上に移動しただけで、大勢に変化はないと思うのだが。

尤も、1950 年代と同じ基準で「初めて」と言うためには、2016 年の 10 号では意味があったかも知れない。
しかし、それは「統計」に記録しておけばよいこと。防災のためには、「何時頃どの地域の風雨が強い」ことを言う必要があって、報道が「上陸」を繰り返し言う意味がわからない。

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