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2011/11/01

病院の受診スケジューリング

大病院で、昼食を食べる間もなく診察に忙殺される医師の話を聞いた。
予約が一時間半遅れ、それに予約のない飛び込みの患者もいる。いろいろ訊いていくと、何かがおかしい。飛び込みの患者は予約の患者が終った後に診察するから、朝に受付をして一旦家に帰り夕方また来る人もいるという。そんなに待たれている状況で、昼休みを取るのは難しかろう。

来た患者は拒まない。それは日本では避けがたいことだろう。だから、一日の総診察時間を短くすることはできない。昼休みを取るより、その分早く帰宅したいと考える人がいるのはわかる。でも、食事はきちんと摂りたいと思う人もいるのではないか。その選択が可能なように診察をスケジュールすることは難しくはないはずだ。

患者を予約のありなしで二つの群に分け、予約のある患者を優遇することは、スケジューリングの自由度を上げるために必要だし、この病院でも行われているようだ。しかし、予約時刻より診察が大きく遅れるのが常態となっているようでは、運用に問題がある。優先群の診察を非優先群より先にする必要はないのだ。優先群の予約遅延が少ないことの方が、はるかに重要。そのためには、優先群の診察だけで時間が埋め尽くされないよう、予約の間隔を開けなければならない。前の診察が終った時に、次の優先群患者の予約時刻までにある決めた値より長い時間があれば、非優先群の患者を入れる。それだけの時間がなければ次の優先群患者を診る。
そのために、予約時刻が現状よりも遅くまで分散することになるだろう。しかし、優先群の満足度は上がると思う。そして、非優先群も現状よりは早く診察を受けられるようになるだろう。この条件ならば、医師も昼休みを取りやすく感ずるのではないだろうか。

この制度の問題は、非優先群が、現状では確実に夕方まで診察が始まらなかったのに対し、人によっては早くに診てもらえ、予測が難しくなる点にある。この点は、非優先群の診察を原則は先着順としつつ、指定時刻より後になるよう希望できるオプションをつければ、軽減できるだろうと思う。

一方、紹介状のない患者に初診時負担金を課す制度がある。患者の総量を制限する効果も期待されていると思うが、五千円の病院ならともかく千円のところでは効果は小さいだろう。負担金よりも、紹介状があれば待時間が短くなる、という制度の方が有効ではないかと思う。
今は、紹介状があっても初診時の予約ができない病院が多いように思うが、紹介状がある場合に限って予約できるようにすれば、まず地域の医療機関を受診しようという動機付けにならないだろうか。
これを実現するためには、紹介状持参初診患者のために、予約枠をある割合だけ確保しておけばよいと思う。その枠が使われなかった場合は、非優先群の診察に活用されることになり、無駄にはならない。

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