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2011/09/08

青焼き

私が大学生だったのは 1980 年代。今普通に使われているコピーは、「乾式コピー」とか、酷い時は他メーカーのものでも「ゼロックス」と呼ばれていた。
大学生協では、既に一枚 10 円になっていたのではないかと思うが、それよりも安い複写手段があった。それが、青焼き。
「乾式」と言うのは青焼きが湿式だったからだろう。湿式コピーと言うこともあったが、上の世代の人はリコーの製品名で「リコピー」 と呼ぶことが多かった。

青焼きをするためには、トレーシングペーパーで原版を作らなければならない。
自分で製図してコピーする場合には、トレーシングペーパーに墨で描いていた。これは、製図の実習で実際に経験したが、実習結果は青焼きするほどのものではなかった。建築事務所で設計図面のコピーをもらう時に見たことがある。
我々が青焼きを使ったのは、楽譜のコピーである (著作権は切れているものばかりだったが、版面権を認めるなら問題があったろう)。乾式コピーでトレーシングペーパーの原版を作るのは普通紙より高くつくので、一人一パートの管打楽器では青焼きの出番はない。一パートに 10 人前後の奏者がいる弦楽器で、青焼きが経済的だった。
原版はポジ画像なのだが、私の周囲では「ゼロネガ」と呼ばれていた。リバーサルフィルムを知らなかったのだろうが、ネガとポジを知らず、ネガとは写真を紙に焼く時のフィルムの意味だと誤解していたのだろう。
そのゼロネガを湿式コピー機に曲がらないように注意して入れると、印画紙は自動給紙で、原版とまだ湿ったコピーが出てきた。十数枚を続けてコピーするためには、原版を取って元の口に入れることを、それだけ繰り返さなければならなかった。
それでも、その前の世代の「自分で原版と印画紙を揃えて入れなければならない」機種に比べたら、ずっと楽なコピーだったはずだ。

上に引いた Wikipedia の項目には、「現在でも、A1~B0サイズの複写機では、電子写真式よりも装置が廉価であるため、ジアゾ式複写機もけっこう使われているが、リコピーのシェアが高い。」とある。
友人達が皆老眼になり、楽譜を大きくコピーしたいという要望は強くなるばかり。コンビニの乾式コピーでは A3 までしか見たことがないが、B3 くらいで見開き 2 ページを一度にコピーしたいと思うことがよくある。キンコーズを見ても A3 が最大。大判の青焼き機も置いて欲しい.....

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