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2009/02/16

抗癌剤死?

親戚の七十歳女性が他界した。三十年ほど前に私が虫垂炎を起した時、個人医院でそれを切ってくれた消化器医の夫人だった。わずか六床 (私の入院当時、他の入院患者は肝炎を患った私の伯母だけだった...) の個人医院ゆえ、食事を作ってくれるのも夜中にナースコールに応えてくれるのもその夫人で、大変お世話になったものだ。

ご子息も医師となり、医院を継いでいるという。その勧めで昨年十月に「念のため」検査したところ大腸癌がみつかり、手術したが既に広く転移していたという。
ここまでは、悲しいことだが仕方ない。自覚症状がないのに検査をすべきかどうかには議論もあることだし、それまで平穏に暮らせたことを喜ぶべきなのだろう。
問題はこの後だ。抗癌剤を二回打った後に、右半身が動かせなくなったと言う。悪性リンパ腫などのように抗癌剤が効く種類の癌でもないのに、医師である夫と息子は、患者を抗癌剤にさらすことに不安を感じなかったのだろうか? しかも、一度目の投与の後に、意識がなくなるなどの重い副作用があったという。それなのに、なぜ二度目を....

そして先週、訃報が届いた。手術時の状態からして、余命は短かったのだろう。しかし、抗癌剤はそれをさらに短くしたと思えてならない。そして、抗癌剤を始めてからの患者の苦しみは、想像するに余りある。短い余命を、抗癌剤の副作用に苦しむことで費やしてしまったのではないだろうか。

抗癌剤の「有効」性について、治験をする医師と一般人の認識には大きな差があるという主張がある。この患者の家族は、一般人の認識で、その罠にはまったのではないかと思えてならない。

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